オリジナル・サイコ

すーべにあ

*エド・ゲインの事件が一番影響を与えたのは映画界だと言われ、僕もそれには異論を唱えません。モチーフにしたものは星の数ほどありますが、すでにキーワード登録したトビー・フーパーの「悪魔のいけにえ」、アルフレッド・ヒッチコックの名作「サイコ」、アカデミー賞に輝いたジョナサン・デミの「羊達の沈黙」が有名です。

これらはそれぞれに重心をずらして制作されており、「サイコ」では倒錯や異常性を、「悪魔のいけにえ」では猟奇的な側面を、そして「羊達の沈黙」ではバッファロー・ビルと言う犯人にエド・ゲインを重ね、レクターが第三者的にそれを解説(プロファイル)していくと言う手法で関わっていきます。こうして一つのモチーフでもアプローチの仕方によって様々な様相を照らし出します。勿論、他の作品でもフォーカスしたものはありますが、この三作品はその振れ幅が他を圧倒していると僕は考えています。

*でもね、やっぱりオリジナルが一番怖い。

犯罪史を塗り替えたエド・ゲインの奇妙な行動が淡々と綴られています。本は映画と違って”ながら”をしにくいので、怖そうなところを飛ばすことは難しいですからね。「エド・ゲイン事件って何?」と言う方は是非。

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未知なる独断と偏見を

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