奇想の中国

狂態

*日本におけるイギョウの絵師達もさることながら、山水画の本場である中国においても卓越した技と歪んだ世界観は華開いておりました。
僕がいくつか見た中で印象的だった5人を以下に。

*呉彬(16-17C前)
中国奇想画の代表格。南京の宮廷画家を生業とし、独自にデフォルメされた幻想的なイメージを創造していた。
方壺図 - 北京故宮博物院

*鄭顛仙(16C前半)
狂態邪学派を創始したとも言われる奔放な画風。
群仙図 - 広州美術館
龍虎図 - 宮津国清寺

*法若真(1613-1696)
個性的な山水画では八大山人や石涛が有名だが、個人的にはこの人。雲なのか岩なのかわからない山水図や不思議な樹木がゆれる天台山図卷。
山水図 - 東アジア美術館
天台山図卷 - 北京故宮博物院

*キョウ賢(1618頃-1689)
金陵八家の一人。ダイナミックな山水画が特徴。
千巖万壑図 - リートベルク美術館
清凉環翠図巻 - 北京故宮博物院
溪山無尽図 - 北京故宮博物院
木葉丹黄図 - 上海博物館

*羅聘(1733-1799)
奇怪な作風を駆使した揚州八怪の一人。個人的に詩の配置と山水画の作風とが不穏な雰囲気を出すこの人に興味があります。
揚州八怪絵画作品展より三点 - 北京故宮博物院



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未知なる独断と偏見を

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